革靴ポリ男

靴磨き職人を目指す大学生のブログです。革靴や靴磨きについての記事を書いていくので、良かったらご覧ください。

鏡面を作るならば、まずは下地に尽力せよ

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 はじめに

 靴磨いてますか?

 みなさんお疲れ様です。革靴ポリ男でございます。

 今日は皆さんに質問があります。

 「革靴を磨きときに一番難しいのはどの工程ですか?」

 もちろん人によて違うと思いますが、鏡面の下地を作りと思う方が多いのではなでしょうか?

 ちなみに僕はこの工程が一番苦手です。

 でも、靴を磨いていく中で自分なりにコツを掴みました。

 今日はそのコツについて書いていきます。

下地作りとは

 まず初めに、皆さん知っているかとは思いますが下地作りとは何かについてお伝えします。

 下地を作り…それは…きょう革靴を磨くうえで究極の工程である。

 っていうのは嘘で、ワックスを重ねて塗り鏡面磨きをするためのベースを作ることです。

 一見すごいシンプルにも思えますが、だからこそ難しいんですよね。

 簡単なことこそ難しいとはよく言ったものです。

 しっかりとした下地ができていないと、鏡面は作れません。

 ワックスの量が多すぎても少なすぎても失敗します。

 では、そんな下地作りのコツをお伝えします。

そう。大事なのは少しづつの気持ち。

 みなさん靴磨きをするときに、このような言葉よく聞きませんか?

 米粒一粒・2,3滴・少々etc.

 聞き飽きたと思うほど聞いたでしょう。

 ではここでも聞いてもらいましょう。

 「ワックスの量も少しづつ」

 靴磨きで何かを使うときは、何を使うときにおいても少しづつが基本です。

 一回で指に取るワックスの量は指紋が見える程度がベストだと思います。

 それに靴磨き職人の方々も同じように言っています。

 ワックスを指に取っているところの写真を撮ってお見せしたいのですが、指紋の写真を上げるのは危険なので挙げません。すみません。

 代わりに、ワックスの硬さにもよりますがもう少しわかりやすい量をお伝えします。

 「指で3,4回なでる」

 これくらいがちょうどいいです。

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下地作り前

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下地作り後

下地の層の数…決まってません。

 よく職人の方やブログでこのような言葉を耳にしませんか?

 「下地はn層作るようにしてください。」

 初めのころは忠実にこれに従い、下地作りを行っていました。

 しかし、同じように下地を作っても成功するときと失敗するときがあったんです。

 そも頃はかなり靴磨きに頭を抱えていました。

 しかし、ある日ベランダでボーっとしていたら店から翼を生やした革靴が舞い降りてきて、ポリ男にこう伝えました。

 「靴によって使われている革ちげぇから、靴によってワックスの量変えたほうがええと。」って。

 言われてみればそうですよね。革によって表面の凹凸の深さって違いますもんね。

 ありがたいお言葉を受けてから試行錯誤して靴を磨いていると発見しました。

 「下地完了のサイン」

 それからは鏡面磨きを失敗する機会がすごい減りました。

 そのサイン…しりたいですか?知りたいですよね!?

 分かりました、お伝えします。

 「革の表面をなでている感覚がなくなる、かつ革に艶が出てきたとき」

 これです!あくまでポリ男の感覚なんですけどね。

 これくらいワックスを塗れば、後はネル布で磨けばピカピカになってくれるはずです。

 でも、残念ながらネル布の工程を失敗すると台無しになっちゃうんですけどね。

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仕上がり

さいごに

 どうでしたか、役に立ちましたか?

 正直これを知ったところで鏡面磨きをできる保証はありません。

 何度も何度も失敗をして、やっとできるようになります。

 ポリ男のやり方で失敗した方、諦めてはいけません。

 何度も自分なりに工夫して挑戦してください。

 それでも失敗してしまったら、ほかの方のやり方を調べてみてください!

 読んでいただいてありがとうございました!

~次回予告~ 

「ゆっても、ネル布磨きも難しい」

 

ウェルカム・ミカエル

写真を撮る前に履いちゃったもんで皺が入ってます…

我慢できませんでした。

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パラブーツ・ミカエル

 はじめに

 皆さんこんにちは。最近はいかが過ごしですか?

 家の中でやれることで楽しんでといわれても、出来る事には限界がありますよね。ポリ男はもっぱらNETFLIXで映画を楽しんでいます。

 ちなみに、最近見た映画のおすすめは「フォレスト・ガンプ/一期一会」です。心を浄化してくれるような映画でした。

 でも、こんな生活も少しずつ回復に向かっているようですね。少しづつ少しづつですが、一日の感染者数が減っているようですね。

 あともう少しみんなで辛抱すれば革靴が日の目を見る日も近くなるでしょう。ですが、そのころには梅雨が来ているかもしれません…。

 って、がびーん、革靴履けんやーん。

 と、昨日そんなことを考えながら学校の宿題をしていたら「ピンポーン!」。玄関のほうから僕を呼ぶ声が聞こえてきました。

 そして、荷物を受け取り開封すると…パラブーツのミカエル!

 え、ななんで届いたんだ。ポリ男は金欠なのに。あ、一週間前に血迷って買ったんだった。でも、ミカエルがあれば梅雨なんて乗り越えられる。

今日のトピック

 ということで今日はパラブーツのミカエルについての記事です。ずっと欲しかったんですけど、中々手が届かなかったんですよね。

 大学生にはすごい高い買い物ですから。そんなこんなで、やっと手に入れたミカエルについてポリ男なりに特徴や感想を書いていきます。

 もしも買おうか迷っている方がいらっしゃったら、参考にしてみたください。

スマートぽってり

 やはり、革靴において最も大事なのは見た目でしょう。どれだけ履きやすくても格好が良くなかったら…ですよね。

 ミカエル、めちゃくちゃ格好いいです。僕は大好きですし、数あるチロリアンシューズになかでも一番です。

 さすが、元祖チロリアンシューズと呼ばれてるだけありますね。

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スマポなフォルム

サイズ感

 ミカエルって少し大きめって言いますが、確かに少し大きめでした。ポリ男の足のサイズは81/2Cと少し細めの足です。

 なのでユーロの表記でいうと42というサイズが適切なはずですが違いました。僕のミカエルのサイズは41.5がジャストサイズでした。

 でも、ウィズがDより上の方はいつものサイズで大丈夫だと思います。

(81/2=42=26.5)

雨ニモマケズな製法

 やっぱりミカエルといえばノルウィージャンウェルト製法ですよね。この製法のおかげミカエルは雨の日に履いても、浸透してこないようになっています

 。ちなみにノルウィージャンウェルト製法というのは…僕よりも詳しい方が説明してくれてますので調べてみたください。すみません。簡単に言うと雨に強い!

 そして、もう一つ特徴的なのはウェルとの形です。普通の革靴と違って、半円の山が連なっているような形になっています。

 このようなデザイン性の高いウェルトをノッチドウェルトと呼びます。

 ㊟ストームウェルトに装飾付けたものと説明したほうが正しいかもしれません。ウェルトには他にも種類がありますので、後日知っている限りのウェルとの種類をまとめた記事を書きますね。

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逆立ちミカエル

フランスの宝石

 パラブーツといえばフランスの宝石と呼ばれているリスレザーですよね。この革はパラブーツの自社生産の革で、たっぷりのロウが染み込んでいます。

 そのため、雨を弾くので天候を気にせずに履くことができます。確かに良い革ですが、ちょっと宝石は言いすぎかなーなんて…はははは。

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フランスの宝石・リスレザー

そして輝くウルトラソール

 パラブーツの凄いところってソールも自社生産してるところなんですよね。ここまで自社生産を行っているブランドはほとんどないと思います。

 で、ソールの名前なんですが残念ながらウルトラソールではありません。ミカエルに使われているのは「マルシェ2」というソールです。

 特徴としてはクッション性が高いので疲れにくく、ブリップ力があるので滑りにくくなっています。

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マルシェ2

 まとめ

 良さを十分にお伝え出来たかは分かりませんが、ミカエルは間違いなく良い靴です。シューツリーを入れてしっかり手入れをすれば15年は持つと言われています。

 買おうか迷っているそこのあなた、これから梅雨が来ることも考えたら、なるべく早く買うことをおすすめします。

 梅雨の時期に買っても、足が痛いのを我慢して履くことになりますからね。

 

職人さんが泣きますよ?

ドライワックス…

 よくこの言葉を聞きますが、私的にはいかがなものかなと

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マイワックス達

 はじめに

 鏡面磨きって、本当に人によって磨き方が違いますよね。靴磨きで最も個性が出る、もしくは個性を出せるところではないでしょうか?

 いろんな人たちが、色々な工夫をして各々の靴を光らせるべく、日々研究をされているかと思います。そして、そんな方々が生み出した靴磨きの方法として次のようなものがあります。

それが、ドライワックス。

 今日は、そんな「ドライワックス」についてポリ男が思うことを書いていこうと思います。

 ドライワックスとは

 まず初めに、ドライワックスとは何か説明していきますね。文字通りの説明にはなってしましますが、ワックスを乾燥させるというものです。

 蓋を開けたままにして数日間放置することで、有機溶剤を飛ばしワックスの塊にすることです。こうすることにより、下地を作る際に一度に多くのワックスをのせることができ、比較的簡単に鏡面磨きができるようになります。

 実際に、この方法を取り入れている方もしくはプロの靴磨き職人の方は少なくありません。そのため、反響が反響を呼びドライワックスを取り入れている人は増えているかと思います。

 でも、私はおもいます。「それでも人間か!?」と。

(もし読まれている方の中に、ドライワックス使われている方がいらっしゃったらすみません。今回は許してください。)

 ものを大事にするならば

 もちろん、鏡面磨きをするような方々ですから普通の人たちの何倍も物を大事にする気持ちは強いと思うんです。そうでもなければ、靴磨きなんて普通は始めません。

 そういう方々は、靴以外の者も大切に使っていることでしょう。そして、大事にする理由というのをそれぞれの人が持っているはずです。例えば、靴が好きとか高かったからだとか。その理由の中に、こんな理由はありませんか?

作ってくれた人がいるから。

 私がものを大事にする一番の理由はこれです。そして、もしも作ってくれた人に見せたときに、喜んで欲しいという思いで物を大事にしています。こういう思いを持っている人は少なくないはずです。

 そして、それはワックスも然り。どういうワックスが作りやすいのか、どうしたら光りやすくなるのか。どういう配合にしたら、それらは叶うのか。

 靴磨きをする人たちのことを考えて、物凄い時間を使って研究してくれているんです。そんな人たちにドライワックスを見せたら、どうゆう気持ちになると思いますか?

 もしあなたが、ものを大事にするならば道具も大事にしてあげてください。作ってくれた方々の努力を水の泡にするようなことはしないでください。

 

光りやすいやーつ

 ドライワックスに挑戦しようと思っている方いましたら、少し待ってください。わざわざ作らなくても、使いやすいワックスはあります。ポリ男が使った中で、使いやすかったワックスを紹介します。

それは、サフィールのミラーグロスとリンカーンワックスです。では、これらのワックスについて少し説明していきます。

Saphir MIRROR GLOSS

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サフィール ミラーグロス

 このワックスは特徴として、硬めです。そのため一度にたくさんのワックスを塗布することができ、ほかのワックスよりも短い時間で鏡面磨きをすることができます。裏の説明書のところにも、短い時間で鏡面を作れると記載されているほどです。

 

LINCORN WAX

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まっすぐ立たない

 このワックスは使った印象として、とにかく光りやすいです。ネル布で水とワックスを使って鏡面を研いでいく作業がありますが、一回目から中々光ってくれます。使いやすさでいうと、こっちの方が使いやすいです。

まとめ

 今日書いたことは、ただ単に私の価値観なので押し付けるようなことはできません。しかし、この記事を読んでくれた人の中で考えなおしてくれる方がいたら幸いです。

 

 でも、ミラーグロスをドライワックスにしたらどうなるか少し気になる。(笑)

ポリ男式靴磨き「自然仕上げ」

鏡面磨き派と自然派のバトルみたいなやつ…

あれ、なんなんですかね。

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 はじめに

 皆さんこんにちは。

 ご存じだとは思いますが、靴磨きには2つの磨き方があります。

 それは、鏡面磨きをするか自然に仕上げるかの2つです。

 鏡面磨きについては前の記事で書きましたので、本日は「ポリ男式靴磨き・自然仕上げ」の磨き方をお伝えできればと思います。

自然仕上げとは

 まず初めに自然仕上げとは何か。それは、鏡面磨きをしない靴の磨き方のことを指します。主にモカシンのようなカジュアル感の強い革靴に用いられます。

 でも正直、気にしなくていいと思います!鏡面にしたかったら鏡面にして、したくなかったら自然仕上げにしたらいいと思います。

 

ポリ男式靴磨き・自然仕上げ

 では、私ポリ男なりの自然仕上げの流れを説明していきます。手順としては大きく分けて7段階あります。

1:靴紐を外す

2:馬毛ブラシでブラッシング

3:クリーナーで汚れと古いクリームの除去

4:デリケートクリームの塗布(豚毛ブラシでブラッシング)

5:油性クリームの塗布(豚毛ブラシでブラッシング

6:ヤギ毛ブラシでブラッシング

 これがポリ男の自然仕上げ磨きの一連の流れです。

靴紐を外す

 靴磨きをするにあたって、まず初めにすることは靴紐を外すことです。たまに、外さないまま磨く方もいますが、絶対にタブーです。

 なぜなら、紐を外さないと羽根の内側のホコリを掻き出すことができませんし、靴紐を通す穴にはクリームを塗り込むことができなくなってしまうからです。

 ですが、靴紐を外すにあたって覚えていて欲しいことがあります。それは、内羽根と外羽根で紐の抜き方が少し違うということです。

 外羽根の靴は全て紐を抜き取って大丈夫なんですが、内羽根の靴は一番下の穴は入れたままにしておいてください。

 内羽根の靴紐はすごい取りにくいので、無理やり抜こうとすると革に亀裂が入ってしまいます。なので、内羽根の靴紐は最後まで抜かないようにしてください。

 紐が抜き終わったら、シューツリーを入れてください。

 外羽根の靴→最後まで紐を抜いて大丈夫

 内羽根の靴→最後は抜いたらあかん

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上:外羽根   下:内羽根

伝わります?

 

馬毛ブラシでブラッシング

 では、紐が抜き終わったら次の工程は馬毛ブラシでのブラッシングです。ブラッシングをすることで、ホコリを払うというのがこの工程の役割です。鏡面磨き編でもお伝えしましたが、この工程は結構大事なんです。

 たかがホコリなんて思っていませんか?もしもそう思っている人がいたら、すごい危険ですよ。甘く見てると、後々痛い目にあいますよぉ。なので、そうならないためのちょっとしたコツをお伝えします。鏡面磨き編でお伝えした内容とほとんど一緒なんですけどね。

 靴磨きにおいては、イメージが大事だと思っています。そのイメージなんですが、表面を弾いて少し力を入れて、当てるようにブラッシングしてください。そうすると、毛先が上手いくらいにしなってホコリを落とすことができます。

 そして、一つ気を付けて欲しいことがあります。それはウェルトとアッパーの隙間のブラッシングは念入りにして欲しいということです。もし、あまり気にしていなかった人がいたら見てみてください。奥のほうに結構ホコリがたまってるんじゃないですか?

 取り除くなら今のうちです。後になれば後になるほど、ホコリが革にくっつき取れにくくなってしまいますから。

 馬毛ブラシ→弾くようなイメージ

 

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馬毛ブラシ

 クリーナーで汚れと古いクリームの除去

 ということで、ホコリが落とせたと思いますので、クリーナーを使って革の表面についている汚れや古くなったクリームを落としていきましょう。まさかクリーナーを使ってない方いませんよね?

 洗顔に例えると分かりやすいと思います。馬毛ブラシが水での洗顔のイメージです。でも、人間の皮脂汚れは水だけじゃ落ちませんよね?

 ということで、洗顔クリームが必要だと思います。その洗顔クリームの役割を担うのがクリーナーです。しっかりとクリーナーを使いちゃんとすっぴんにしてあげましょう。

 そうしなければ、靴を長持ちさせるために磨いてるはずが、拭き取り切れていなかった汚れや古いクリームがどんどん積み重なり、靴を劣化させてしまうかもしれません。なんで、気を付けてくださいね。

 では、クリーナーの手順を説明していきます。鏡面磨き編の記事でもお伝えしたように、クリーナーには2種類あります。それは、油性クリーナーと水性クリーナーです。どちらもクリーナーではありますが、使い方が違うのでそれぞれ説明していきますね。

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左:水性クリーナー  右:油性クリーナー

 油性クリーナーの使い方

 最初に使うのは油性クリーナーです。なぜなら、水性クリーナーだけでは革にのっている油性クリームをしっかり落とすことができないからです。水と油は喧嘩しちゃいますからね。なので油性クリーナーを使って古くなった油性クリームを溶かしてあげましょう。ここでイメージしてほしいのが、クリームとクリーナーを混ぜて溶かすというものです。くるくる指を回しながら塗布すると、上手くいくと思います。

 水性クリーナーの使い方

 油性クリーナーの工程が終わりましたら、水性クリーナーに移ります。この工程でイメージしてほしいのが、拭き上げるといういうイメージです。なので、布に少量のクリーナーをつけ、表面を擦るようにして汚れとクリームを除去してください。

 油性クリーナー→混ぜるイメージ

 水性クリーナー→拭き上げるイメージ

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汚れ落とし終了

デリケートクリームの塗布

 

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デリケートクリーム


ということで、靴はすっぴんになるはずです。ここまで来てやっとクリームを塗布できるわけですが、この工程は少し変わっているかもしれません。

 しかし、油性クリームで仕上げる場合はデリケートクリームを必ず使うようにしてください。なぜなら、油性クリームには革の栄養成分があまり入っていないからです。

 もしも、この工程を抜かしてしまうと、栄養不足になり革が固くなってしまいます。人間で例えるとしたら、化粧をする前の化粧水を使うようなものです。試したことのない方はぜひ試してきてください。履き心地が中々変わりますから。

 では、デリケートクリームを塗布するときのイメージをお伝えします。

 マッサージしてあげてください。

 「どーゆーことじゃーい。」って思われた方がいらっしゃるかもしれません。しかし,みなさん、クリームって塗り方ひとつでクリームの入り具合が違います。塗り方によっては、表面に乗せてるだけになってしまっている場合もあります。

少量のクリームを押し込むように塗布してあげれば、クリームが奥まで浸透し革がもっちりしてくるはずです。

 クリームの塗布が終わったら、豚毛ブラシでブラッシングをしてください。ブラッシングが終わりましたら、革の表面に残っているクリームを布で拭きとってください。

 豚毛ブラシの使い方のコツは、「ポリ男式靴磨き・鏡面磨き編」に詳しく書いてあるので、そちらを読んでいただけましたら幸いです。

 デリケートクリームを塗布→マッサージするように奥へ押しこむ

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デリケートクリーム塗布後

 

油性クリームの塗布

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油性クリーム

 こちらが「ポリ男式靴磨き・自然仕上げ」最後の工程です。この工程は、人に例えるのであれば、化粧の工程です。ここで皆さんにお聞きしたいかとがあります。

 「厚化粧と薄化粧、どちらのほうが好きですか?」

 おそらく薄化粧の方を好む方が多いでしょう。ということで、靴にも薄化粧をしてあげます。油性クリームを塗布するときは、うすーくうすーく塗ってあげてください。

 もしも、塗りすぎてしまうと表面がべたべたになりきれいに仕上がりません。厚化粧の人は肌がべたついていますよね?靴も」それと同じです。(べ、べつに厚化粧の人がかわいくないって言ってる訳じゃないですよ?)

 ということで、油性クリームの塗布が終わりましたら豚毛ブラシでブラッシングをしてください。ブラッシングがおわりましたら、表面に残っているクリームを拭き上げてください。

 油性クリーム→薄化粧するように

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油性クリームの塗布後

ヤギ毛ブラシでブラッシング

 みなさんお疲れ様でした!やっと最後の工程ですね。ヤギ毛ブラシに少量の水を付け、手で慣らした後にブラッシングをしてください。

 イメージは表面を優しく擦るような感じです。これに関しても「ポリ男式靴磨き・鏡面磨き編」で詳しく書いてますので、そちらを読んでいただけると助かります。ブラッシングが終わりましたら、布で乾拭きををすれば仕上がりです!

 ヤギ毛ブラシ→表面を優しく擦る

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仕上がり

まとめ

鏡面派と自然派、謎の対立がありますが中良くしましょうよ。

靴磨きなんぞ人の好みですし。

ただ、鏡面磨き出来ないのに自然派なんて言ってる人は、

昔の私と同じですぞ。

あなたは知っていますか?クレム1925の真実を…

 

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クレム1925


はじめに

 皆さんこんにちは、ポリ男です。

 突然ですが皆さん、あなたにとって最高の靴クリームは何ですか?

 好みは人によって変わってくると思いますが、こう答える人は少なくないでしょう。

 サフィールのクレム1925であると…多くの靴磨き職人の方もお勧めしてますし。

 しかーし!果たして、クレムは本当に良いクリームなのでしょうか?

 今日は、禁断の扉を開けちゃいたいと思います。

 世界最高のクリーム

 サフィールのクレム1925、このクリームは世界最高のクリームというのは皆さんご存じだと思います。なぜここまで評価されるのでしょうか?その理由を紐解いていくために、まずはこのクリームについて説明していきます。

 クレム1925はサフィールの上級ラインであるサフィールノアールとして1920年代から販売されている、靴クリームです。

 主な成分として高級ワックスやシアバターが含まれいるため、油性クリームとなります。説明はこれくらいで十分だと思います。

 これだけを読むと、確かに何か凄そうなクリームな気がしますよね。僕も靴磨きを始めたての時にこのように記載されているサイトを見て、よくわからず使っていました。しかし、いろいろ勉強しているうちに思ったんです。そうでもなくないか?って。

 でも理由がないと納得してもらえませんよね?ということで、伸び・艶・保革・色着きの点からポリ男の意見をお伝えします。

最高級クリームの伸び

 クレム1925の伸びですが、最高です。「いや、批判せんのかーい!」と思われたかもしれませんが、このクリームは本当に使いやすいです。まぁ、試す必要なんてないですが実際にどれくらい伸びるのか試してみましょう。

実験内容は以下の通りです。

「米粒1粒くらいで、どれくらい広く塗れるのか」では、やっていこう。

 

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クレムの伸び

 

少量しかとらなくても、本当に広範囲にわたりクリームを伸ばすことができます。ここまで使いやすいクリームは中々無いです。これは言い切れます、ということで「クレム1-0ポリ男」。

 最高級クリームの艶

 艶についてですが、めちゃくちゃ光ります。ということで「クレム2-ポリ男0」。

 文句の言いようがありませんし、クレムといえば艶が出るということで名前が通っているといっても過言ではありません。

 悔しいですが、試す必要もないと思います。でも、やっていこう。

 実験内容は以下の通りです。

 「先ほど塗ったクリームのブラッシング」

 

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クレムの艶

 

 写真では伝わりにくいですが確実に光っています。いやぁ、本当に良いクリームですな。あ、言ってしまった。

 ということで、つぎ行ってみよう。

 最高級クリームの栄養

 こればっかりは実験できないので、クレムの材料を見ながら見ていきますか。

 では、みていこう。

 

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クレム内容

 成分の欄には「ろう・油脂・有機溶剤」と記載されています。あれれ、栄養成分があんまり入っていないようですねぇ。ゼロではないですが、ロウと油脂だけではたいませんねぇ。ということで「クレム2-1ポリ男」。

 ですが、解決策はあります。それはデリケートクリームと併用することです。こうすることで、しっかりと栄養を与えつつ艶を出すことができます。ん?ということは「クレム3-0ポリ男」になってしまうのか。

最高級クリームの色着き

 これは、先ほど使った革を見て検証していきましょう。ちなみに、この検証をするために白い革を買いました。みやすいですか?

 では、みていこう。

 

 どうですか?人によって感覚は違うと思いますが、ポリ男的には十分な色付きです。そもそも、油性クリームはそこまで色付きが良いものではないですしね。

 ということで、「クレム4-0ポリ男」。あ、あれー?こんなはずじゃ…。

 

 最高級クリームの欠点

 ははははは!このままでは終われないぜ!

 実は、クレムには皆さんが気づけていない欠点があります。

 それは、鏡面磨きに向かないということです。これ、結構知らない方多いんじゃないですか?いろんな記事を見てても、クレムを使った後にワックスで鏡面磨きをしている方をよく見かけます。

 でもクレムが悪いというよりは、使っている人が悪いと思います。なぜなら、油性クリームとワックスの相性が悪いということを知らずに使っているからです。

 みなさん、こんな話は聞いたことがありますか?

 「クレムで鏡面が落とせる」

 これは、ポリ男も試したことありますが紛れもない事実です。ということは?

そういうことですよね。

 でも適した使い方をすれば、間違いなく最高のクリームです!

 まとめ

 ということで、検証結果!

 ポリ男惨敗です。

 「クレムは最高のクリームで間違いない」

 でも、鏡面磨きの時は使うべきではないので、そこだけは忘れないようにしてください!

 

ポリ男式靴磨き「鏡面磨き後編」

 

あいさつ 

  みなさん、外出自粛期間に退屈していませんか?

 ストレスとか溜まってるんじゃ名ですか?

 そんな状況を覆してくれる魔法のような儀式をお教えしましょう…それは…靴磨きです!心配しないでください、怪しいものではございません。

 もしも、まだ経験のない方がいらっしゃいましたら本当にオススメです。音楽を聴きながらでも、映画を見ながらでもできますからね。

 しかも靴がピカピカになるのって、本当に気持ちいいんですよ。ま、これは磨いた人にしかわからないんですけどね。みなさん?

 

今日のトピック

 みなさん、ポリ男式靴磨き(前編)は読んでいただけましたか?読んでくれた方、ありがとうございます。すごい大変だったと思いますが、少しは役に立つ情報があったかと思います。

 まだ読まれていない方は前篇を読んでから、この記事を読むようにしてください。では今日のトピックですが、題名にもあるように「ポリ男式靴磨き後編」についてです。先にお伝えしておきますが、今回も長くなりますよ?最後まで読んでくれますか?

 では説明に参ります。

 

ポリ男式靴磨き後編

5.ワックスで鏡面磨きの下地作り(別の記事でさらに詳しく書きます)
6.ネル布で鏡面磨き
7.ヤギ毛ブラシでブラッシング
8.ネル布で拭き上げる

5.ワックスで鏡面の下地作り

 鏡面磨きをするにあたって、最も大事な工程だと考えているのが鏡面の下地作りです。もしも靴磨きをされている方の中で、上手く鏡面は光らない方がいらっしゃいましたら原因はここにあります。

 実際に僕は鏡面磨きができなかったので、色々試したり調べたりしているうちに下地に問題があると気づきました。そして、その問題というのは下地が完成していなかった、つまりワックスが十分に乗っていなかったんです。

 だから、鏡面磨きを失敗していたんです。ということで、どうしたら上手に鏡面磨きができるか知りたいですよね?

 わかりました、では細かく説明させていただきます。しかし、説明する前に一つお伝えしたいことがあります。

 もしも初めての方の骨を折るようなことを言いますが、僕の説明を聞いても一回目ではできません。練習してやっとできるようになります、できた人いらっしゃいましたら教えてください。天才です。

では下地作りの手順を説明していきます。「ポリ男式靴磨き」において下地作りは3ステップあります。

ステップ1

 まず初めに、ワックスは乗せていい部分が決まっています。それは心材が入っている踵や爪先です。なぜなら、そこ以外にワックスをのせて鏡面磨きをしたとしても割れてしまって意味がないからです。ということで、下地作りのステップ1を説明していきます。

 ステップ1ではワックスを3回重ねます。しかしここで気を付けて欲しいのが、1回に取る量は指の指紋が見えるほどです。写真を載せたいのですが、指紋を載せると危ないのでお許しください。少しの量を重ねていくというが鏡面磨きの鉄則です。

 そして、鏡面磨きをしたい部分のワックス塗布を3回終えたら逆足にも同じようにワックスを塗布せていきます。塗り終わりましたら、ステップ2に移ります。

 

ステップ2

 ではステップ2を説明していきますが、上に述べた通り片足ずつやるということを忘れないでください。ワックスを時間を置くことで乾燥させながら重ねないと、しっかりとした下地をつくることはできません。

 できる人はプロの靴磨き職人と自負していいでしょう。ということで続きの説明をしていきますが、このステップでは2回塗るようにしてください。

 加えて、ステップ1よりもワックスを多めに取るようにしてください。そうしないと革の表面にワックスがすでに乗っているため、ワックスが上手く塗れないからです。少し多めにしないと、ワックスの層を削り表面にカスのようなものが出てきてしまいまうので気を付けてください。

 そのカスを放置することが大きな問題になるということを、あなたはまだ知らない。(もしもでてきたら、下地を削らないように爪先で取り除いてください。)

 ステップ3

  最後にステップ2でやったことと同じことを繰り返します。すなわち、ステップ1より多めのワックスを取り2回重ねていきます。

 これで下地は完成ですが、正直もっと下地作りやワックスについて書きたいことがあるので、後日の記事を楽しみにお待ちください。ということで、鏡面を磨く工程に入っていくとしますか。

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ワックス下地

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ワックス下地


 

6.ネル布で鏡面磨き

 本当に残念な話なんですが、この工程で失敗するとせっかく愛情込めて作った下地を無駄にすることになります。なので慎重に磨かなければなりません。

 せっかく皆さんが作った下地をダメにしないようにするために、僕なりに詳しく書きますので皆さんも頑張ってください。ちなみに「ポリ男式靴磨き」では、この工程も下地作りと同じように3ステップに分けられます。

 そしてこの工程で必要な道具は、ネル布・ワックス・水です。ネル布をを指に巻き、水とワックスを付け下地を磨いていきます。では手順を説明していきますね。

ステップ1

 最初にお伝えしておきますが、この工程めっちゃ難しいです。水が多くても少なくても、ワックスが多くても少なくても失敗してしまいます。「はぁ、なんじゃそりゃ。」てもっちゃいますよね。でも安心してください,私、ポリ男がベストな分量をお教えします。

覚悟してください、思ってるより少ないと思います。

ではお伝えします。水はちょん。ワックスはもちょんです。

すみませんふざけすぎました、水一滴と、ワックスは下地を作った時と同じくらいです。基本的に、なくなったら水とワックスを足して磨き続けるというが、下地磨きの工程になります。

 しかし、ステップごとに少しずつ違うんです。段階を追って磨かなければ綺麗な鏡面にはなりません。この段階で大切なことは油膜を残す程度に磨くようにしてください。油膜の説明が難しいので下に写真を張っておきますね。

 油膜を作れたら、もう片方の足に移りもう一度作ってください。これでステップ1は完了です。では次のステップに行きますか。

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ステップ1途中経過
ステップ2

 ステップ1ができましたら、正直後は問題ないと思います。ワックスの量を減らして油膜を磨き込んで、油膜を薄くします。油膜が少し残る程度に磨いて下さい。以上!

ステップ3

 ここまで来たら、ワックスは本当に少しだけつけるようにしてください。そして、鏡面から油膜が消えるまで」磨き込みます。それができたら、最後は少しの水で磨き上げてください。これで、ネル布磨きは終了です。

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ネル布終了

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ネル布終了

7.ヤギ毛ブラシでブラッシング

 もしかしたら、ヤギ毛ブラシを聞いたことのない方もいらっしゃるかも知りません。このブラシは馬毛・豚毛に比べて物凄く柔らかいブラシです。このブラシの役割は靴の表面を馴らし、さらに艶に磨きをかけてくれます。

 ではコツを説明していきますが、ブラッシングの仕方は馬毛ともヤギ毛ともちがいます。いやぁ、こういうところに靴磨きの白さを感じますね。このブラシの使い方は、唯一使うときに水を使います。

 そして、水の量なんですが少量を垂らして全体になじませてください。磨くときのコツは、あまり力を加えず表面を滑らすようにブラッシングすることです。

 そうすると、見る見るうちにつやがでてきます。が、もしも水が多すぎたり力が強すぎると、鏡面が荒れて艶がなくなってしまうので気を付けてください。

 ここで悲報なんですが、買いたてのヤギ毛ブラシでブラッシングをしても絶対に光りません。なのでブラシが育つまでは我慢して使い続けてください。

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ヤギ毛ブラシでのブラッシング

 8.ネル布で水拭き

みなさん、おつかれさまです。長かったでしょ?これで最後の工程になります。ネル布を指に巻いて、1~2滴の水を垂らし全体を拭き上げてください。

 靴がピカピカになっているはずです。もしも光ってなくても安心してください、練習すればできるようになります。

できるようになるまで練習してくださいと伝えたほうが正しいかもしれませんけどね。

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仕上がり

 まとめ

ポリ男式靴磨きはいかがでしたか?上手くお伝えできていたら幸いです。もしも分からないことなどありましたら、コメントいただけると幸いです。これからも靴磨きに関する情報を上げていきますので、楽しみにお待ちください。読んでいただいて、ありがとうございました。

ポリ男式靴磨き「鏡面磨き前編」

そう、あれは僕が14歳の時でした。靴磨きというものに怒りを覚えたのは。

 

 

 

 

自己紹介

初めまして、革靴ポリ男と申します。靴磨き職人を目指している、大学生です。僕のブログでは革靴や靴磨きに関する記事をどんどん載せていきますので、よろしかったら読んでみてください。と、自己紹介はこれくらいにさせていただきます。

 

 

今日のトピック

「靴の磨き方に正解なんてないよ。」たくさんの靴磨き職人の方や、革靴磨き愛好家の方こう言います。どれだけ中学生の時の僕がこの言葉に迷惑をかけられたことか。こっちは磨き方を知りたいのに。

 

そして、検索すれば検索するだけ出てくる靴の磨き方…冗談じゃない!どーすればいいんだっと思った僕が、色々勉強したり試してきた形にしてきた磨き方、その名も「ポリ男式靴磨き」を今日は説明させていただきます。しかし、すごく長くなってしまうので、この記事では全8工程の内の4工程のみを説明させていただきます。

 

靴磨き

まず初めにお伝えしたいのは靴磨きには2種類の磨き方があるということです。それは、鏡面磨きをする磨き方と、鏡面磨きをしない磨き方です。正直に言ってここは好みの問題にはなりますが、靴によっても使い分けが必要だったりもします。

 

ちなみに今回紹介する磨き方は鏡面磨きを用いての磨き方です。鏡面磨きをしない磨き方は後日紹介します。では「ポリ男式靴磨き」の説明に入ってきますよ?準備はいいですか?

 

 ポリ男式靴磨き「鏡面磨き」

みなさん、靴磨きにおいて最も大事なものって何だと思いますか?練習、センス、もしくは知識…?いえ、違います。それは道具です。今「何言ってるんだ若造が!」って思いましたよね?でも、同じ鏡面磨きをするにしても人によって道具すら違うこともあるんです。ということで、まずはポリ男が使う道具を紹介していきます。

 

鏡面ポリ男ブラザーズの紹介

①馬毛ブラシ  ②豚毛ブラシ  ③ヤギ毛ブラシ  ④汚れ落としよう布  

⑤ネル布×2(tシャツなどでも代用できます)  ⑥水性クリーナー  

⑦油性クリーナー  ⑧乳化性クリーム  ⑨ワックス  ⑩水

 

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ポリ男ブラザーズ

 

 磨き方の手順

  1. 馬毛ブラシでほこり落とし
  2. 2種類のクリーナーで汚れと古くなったクリームを落とす
  3. 乳化性クリームを塗り込む
  4. 豚毛ブラシでブラッシング
  5. ワックスで鏡面磨きの下地作り
  6. ネル布で鏡面磨き(細かく説明します)
  7. ヤギ毛ブラシでブラッシング
  8. ネル布で拭き上げる
これがポリ男式靴磨きの一連の流れになります。もしも初心者の方がいらっしゃいましたら、後日初めての方用の靴磨きについての記事も載せますのでお楽しみに!
では、流れを説明していきます。(左上から番号順です)
 

1馬毛ブラシでほこり落とし

 ではまず始めに靴磨きをするにあたって、1番最初の工程である馬毛ブラシでのブラッシングについて説明していきます。この工程の役割は革靴のほこり落としです。

 

でもただ単に靴にブラシを当てるだけじゃいけませんよ?この後の全てにおいて言えることですが、イメージが大事です。この工程においての大事なイメージは箒(ほうき)で掃くというものです。ブラシの毛をしならせて表面を弾くようにブラッシングするのがコツです。

 

加えて気を付けて欲しいことはウェルトとアッパーの隙間もブラッシングするということです。この工程の際には、隙間にブラシを押し込んで掻き出すようにブラッシングしてください。せっかくの靴がみすぼらしくなってしまいます。

 

「そんなとこまで誰が見てるんだ?」って思いますよね。でも、意外と靴って見られてるんですよ。20歳の僕だって電車の中で人の靴見てるくらいですから。大人なら尚更でしょう。あ、靴紐を外すの忘れないようにしてください。

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馬毛ブラシでのブラッシング



 

22種類のクリーナーで汚れと古くなったクリームを落とす 

 「おいおいブラッシングだけでこんな長いのかよぉ。」って思っているそこのあなた…安心してください!後、同じような工程が7個あります!靴磨きって単純なんですけど奥が深いんですよね。だからその分、説明が長くなってしまうんです。でもあなたがこの記事を読んでくれた時間、絶対に無駄にはしません。ポリ男を信じてください。

 

ということで、クリーナーの説明をしていきます。最初にお伝えしたいのは、2種類のクリーナーを使うということです。ここで、どうゆうことだと思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

ポリ男式靴磨きでは油性クリーナーと水性クリーナーの2種類です。では各々の特性について説明していきます。油性クリーナーというのはワックスと油性クリームを落とすために使うもので、水性クリーナーは汚れ落としの仕上げとして使います。ではもう少し詳しく説明していきますね。(クリーナーは少しずつ使うということを念頭に置いといてください。)

油性クリーナーの使い方

油性クリーナーというのは前にもある通り、ワックスや油性クリーナーを落とすために使います。コツは、ただ単に表面に塗るのではなくワックスやクリームを溶かすようなイメージで使ってください。

 

そして革の表面がヌルヌルとした感覚に変わったら布で拭きとってください。ちなみに鏡面磨きをしている場合はこの工程を4回,油性クリームの場合は1回行ってください。

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油性クリーナー塗布
水性クリーナーの使い方

水性クリーナーの役割は、油性クリーナーで溶かしたワックスや油性クリーナーを拭き上げるというものです。油性クリーナーだけ使って、クリームを乗せると表面に残っている油性クリーナーと混ざってしまい上手く艶が出なくなります。

 

なので、油性クリーナーを使った後に少量の水性クリーナーで革をすっぴんにしてあげてください。心配しなくてもいいですよ。革靴は女性と違ってすっぴんでも変わりませんからね。(かわいい人はすっぴんでもかわいいです。)

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水性クリーナー塗布

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すっぴん美人

3乳化性クリームを塗り込む

ここまで来てやっとクリームを塗り込む工程に入っていきます。そう塗り込んでいきます、しかも少量のクリームを。クリームは米粒2つ部分を片足ずつ塗っていきます。

 

「え、そんなに少ないクリームでたりるのかよ。」って思うことでしょう。しかし、これ以上塗ると革がべたついたり、上手く艶が出ません。

 

加えて、クリームを塗るときは奥に押し込むように、マッサージするように塗るのがコツです。こうすることで、革に栄養分がしっかりと入り、革がもっちりするだけでなく履き心地も良くなります。そして、大事な靴を末永く履くことができます。

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クリームの量・目安


4豚毛ブラシでブラッシング

しかしながら残念なことに、どれだけ丁寧にクリームを塗ったとしてもクリームはムラになっています。しかも、クリームは浸透しきっていません。

 

そこで活躍するのが豚毛ブラシです。このブラシの役割は、クリームのムラをなくし奥まで浸透させてくれます。だがしかーーーし!馬毛ブラシと同じようにブラッシングしてはいけません。

 

ある程度の力を込めて、押し込むようにブラッシングするようにしてください。そうすれば、クリームがしっかりと浸透し、きれいな艶が出てきます。

 

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豚毛ブラシのブラッシング後

まとめ

これが「ポリ男式靴磨き・鏡面磨き編前編」の流れです。いやぁ、長いですよね。でも許して下さい、まとめるのあんまり得意じゃないんです。でも、絶対に読んで損はさせませんので、もしよかったら後半も読んでくださ