ポリ男式靴磨き「鏡面磨き前編」
そう、あれは僕が14歳の時でした。靴磨きというものに怒りを覚えたのは。
自己紹介
初めまして、革靴ポリ男と申します。靴磨き職人を目指している、大学生です。僕のブログでは革靴や靴磨きに関する記事をどんどん載せていきますので、よろしかったら読んでみてください。と、自己紹介はこれくらいにさせていただきます。
今日のトピック
「靴の磨き方に正解なんてないよ。」たくさんの靴磨き職人の方や、革靴磨き愛好家の方こう言います。どれだけ中学生の時の僕がこの言葉に迷惑をかけられたことか。こっちは磨き方を知りたいのに。
そして、検索すれば検索するだけ出てくる靴の磨き方…冗談じゃない!どーすればいいんだっと思った僕が、色々勉強したり試してきた形にしてきた磨き方、その名も「ポリ男式靴磨き」を今日は説明させていただきます。しかし、すごく長くなってしまうので、この記事では全8工程の内の4工程のみを説明させていただきます。
靴磨き
まず初めにお伝えしたいのは靴磨きには2種類の磨き方があるということです。それは、鏡面磨きをする磨き方と、鏡面磨きをしない磨き方です。正直に言ってここは好みの問題にはなりますが、靴によっても使い分けが必要だったりもします。
ちなみに今回紹介する磨き方は鏡面磨きを用いての磨き方です。鏡面磨きをしない磨き方は後日紹介します。では「ポリ男式靴磨き」の説明に入ってきますよ?準備はいいですか?
ポリ男式靴磨き「鏡面磨き」
みなさん、靴磨きにおいて最も大事なものって何だと思いますか?練習、センス、もしくは知識…?いえ、違います。それは道具です。今「何言ってるんだ若造が!」って思いましたよね?でも、同じ鏡面磨きをするにしても人によって道具すら違うこともあるんです。ということで、まずはポリ男が使う道具を紹介していきます。
鏡面ポリ男ブラザーズの紹介
①馬毛ブラシ ②豚毛ブラシ ③ヤギ毛ブラシ ④汚れ落としよう布
⑤ネル布×2(tシャツなどでも代用できます) ⑥水性クリーナー
⑦油性クリーナー ⑧乳化性クリーム ⑨ワックス ⑩水
磨き方の手順
- 馬毛ブラシでほこり落とし
- 2種類のクリーナーで汚れと古くなったクリームを落とす
- 乳化性クリームを塗り込む
- 豚毛ブラシでブラッシング
- ワックスで鏡面磨きの下地作り
- ネル布で鏡面磨き(細かく説明します)
- ヤギ毛ブラシでブラッシング
- ネル布で拭き上げる
1馬毛ブラシでほこり落とし
ではまず始めに靴磨きをするにあたって、1番最初の工程である馬毛ブラシでのブラッシングについて説明していきます。この工程の役割は革靴のほこり落としです。
でもただ単に靴にブラシを当てるだけじゃいけませんよ?この後の全てにおいて言えることですが、イメージが大事です。この工程においての大事なイメージは箒(ほうき)で掃くというものです。ブラシの毛をしならせて表面を弾くようにブラッシングするのがコツです。
加えて気を付けて欲しいことはウェルトとアッパーの隙間もブラッシングするということです。この工程の際には、隙間にブラシを押し込んで掻き出すようにブラッシングしてください。せっかくの靴がみすぼらしくなってしまいます。
「そんなとこまで誰が見てるんだ?」って思いますよね。でも、意外と靴って見られてるんですよ。20歳の僕だって電車の中で人の靴見てるくらいですから。大人なら尚更でしょう。あ、靴紐を外すの忘れないようにしてください。
22種類のクリーナーで汚れと古くなったクリームを落とす
「おいおいブラッシングだけでこんな長いのかよぉ。」って思っているそこのあなた…安心してください!後、同じような工程が7個あります!靴磨きって単純なんですけど奥が深いんですよね。だからその分、説明が長くなってしまうんです。でもあなたがこの記事を読んでくれた時間、絶対に無駄にはしません。ポリ男を信じてください。
ということで、クリーナーの説明をしていきます。最初にお伝えしたいのは、2種類のクリーナーを使うということです。ここで、どうゆうことだと思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
ポリ男式靴磨きでは油性クリーナーと水性クリーナーの2種類です。では各々の特性について説明していきます。油性クリーナーというのはワックスと油性クリームを落とすために使うもので、水性クリーナーは汚れ落としの仕上げとして使います。ではもう少し詳しく説明していきますね。(クリーナーは少しずつ使うということを念頭に置いといてください。)
油性クリーナーの使い方
油性クリーナーというのは前にもある通り、ワックスや油性クリーナーを落とすために使います。コツは、ただ単に表面に塗るのではなくワックスやクリームを溶かすようなイメージで使ってください。
そして革の表面がヌルヌルとした感覚に変わったら布で拭きとってください。ちなみに鏡面磨きをしている場合はこの工程を4回,油性クリームの場合は1回行ってください。
水性クリーナーの使い方
水性クリーナーの役割は、油性クリーナーで溶かしたワックスや油性クリーナーを拭き上げるというものです。油性クリーナーだけ使って、クリームを乗せると表面に残っている油性クリーナーと混ざってしまい上手く艶が出なくなります。
なので、油性クリーナーを使った後に少量の水性クリーナーで革をすっぴんにしてあげてください。心配しなくてもいいですよ。革靴は女性と違ってすっぴんでも変わりませんからね。(かわいい人はすっぴんでもかわいいです。)
3乳化性クリームを塗り込む
ここまで来てやっとクリームを塗り込む工程に入っていきます。そう塗り込んでいきます、しかも少量のクリームを。クリームは米粒2つ部分を片足ずつ塗っていきます。
「え、そんなに少ないクリームでたりるのかよ。」って思うことでしょう。しかし、これ以上塗ると革がべたついたり、上手く艶が出ません。
加えて、クリームを塗るときは奥に押し込むように、マッサージするように塗るのがコツです。こうすることで、革に栄養分がしっかりと入り、革がもっちりするだけでなく履き心地も良くなります。そして、大事な靴を末永く履くことができます。
4豚毛ブラシでブラッシング
しかしながら残念なことに、どれだけ丁寧にクリームを塗ったとしてもクリームはムラになっています。しかも、クリームは浸透しきっていません。
そこで活躍するのが豚毛ブラシです。このブラシの役割は、クリームのムラをなくし奥まで浸透させてくれます。だがしかーーーし!馬毛ブラシと同じようにブラッシングしてはいけません。
ある程度の力を込めて、押し込むようにブラッシングするようにしてください。そうすれば、クリームがしっかりと浸透し、きれいな艶が出てきます。
まとめ
これが「ポリ男式靴磨き・鏡面磨き編前編」の流れです。いやぁ、長いですよね。でも許して下さい、まとめるのあんまり得意じゃないんです。でも、絶対に読んで損はさせませんので、もしよかったら後半も読んでくださ